上高地の思い出

思いつきで旅行へ出てしまう傾向の強かった俺は、「日本のアルプス」
と聞かされていた上高地へのイメージをふくらませ、職場の先輩に
声をかけると二つ返事でOKだった。
その先輩はワイルドな普段の行動とは裏腹に、いがいに繊細な性格で
上高地へのアクセスやら色々と調べ上げており、バスまで予約している始末
であった。

宿に泊まろうというが、テントで十分だと俺はさとして、テントと寝袋選びに
アウトドア専門店まで足を運んで、どのブランドどうこうだとか、ウンチクを
覚えたらしく、大変に疲れる買い物だった。
それに反し俺は長い間、アウトドアを親しんでいたけども、テントも寝袋も
安売りのものを値段で決め手買った^^;
何年も使っているが、別に不自由でもない。
分かったことは、風に非常に弱いということが、強風の中ではブランドと
おおいに差がついてしまった。あとは雨など、浸水するときがあった。

それに寝袋は3シーズンなので、秋口を過ぎると耐えられなくなる;

新宿からバスで松本へ、とりあえずここで買出しをする。
駅前のスーパーへ入り、野菜やラーメンなどを買うと、レジのおばさんから
「えらいね〜!自炊するの?」となんか勘違いされた^^;
どうもね、当時はスーパーで日中に買い物する男というのは皆無だったらしいw

近くのマクドで半額のチーズバーガーなどを放り込む。ちょっと食いすぎって
くらいに食ってから、松本電鉄で新島島へ移動し、そこからバスで上高地へ。
バスは空いていた。

結構、長く乗っており、トンネルも長かった。
適当に野宿するつもりでいたんだけども、キャンプ場があって、500円を払い
そこで泊まることに。。。

もうね、キャンプ場ってだけで寿司詰めだった。。。場所が場所だけに。。。
普段は基本誰もいない場所で、斜面だろうが関係なく張っていたので、
人の声で落ち着かなくなった^^;
とりあえずは、暗くなってしまったので、即席麺を茹でて、スーパーで買ったニンジンと
キャベツを一緒に煮た。

定番のサッポロ一番!旅をしているときの主食は主にコレで、そこにバランスを
とるために、野菜が手にはいったら野菜と一緒に煮てたべた。

基本的に、旨い具合に見つからないので、万年野菜不足になりがちでもあったけど。

非常食として、ドライフルーツやカロリーメイト、缶詰に温めるレトルトなど。
ご飯を炊いてカレーライスなんかは最高のご馳走の部類であって、ほとんど旅の最後
とかにやるのが主だった。

なかなか移動で疲れて、凝ったものは作りたい気力がないので、簡単なものに
なってしまっていた。

大きいキャンプ場だと夜通しで騒いでるのとかいるので、寝付けないので、
夜中に徘徊してみた。
上高地ホテルなんか豪華ですごい旨そうなディナーがでるんだろうな?とか
思いながら見ていた。どうせ泊まるならこういう場所が良いのとうらやましがりながら、
橋から眺めていた。

翌朝、川がすごく綺麗で素晴らしい清流で山のバックとかかる橋がマッチして
最高のロケーションだなと思った。

テントは張ったままにして、山を登ることにした。それにしても、場所が場所だけに
登山者だらけ。涸沢にもキャンプ場があるらしかったが、荷物をあんまり持たないで日帰り
することにした。

たしか途中まで登って時間の関係で引き返してきた。
そして、入浴できるところで風呂を浴び、岩魚を食べた。
その日は疲れもあったし、昨日のウルサイ集団が消えていたので、熟睡した。
冷たいので朝起きると、大雨で浸水していた。
眠ったときには、隣にテントが無かったのに、カラフルなテントが真となりに張ってあり、
ビックリしながら見ていたら、きれいな女のキャンパーがひょっこりと顔を出した。

大変ですねと2〜3言交わし、応急処置をした。
色々とあったが、初めての体験に先輩は興奮をし、その勢いが止まることなく、
翌週には北海道を一周しに出かけ、その勢いで日本を一周してしまっていた^^;
それまでは趣味らしい趣味がなく、フリーターにもかかわらず、貯蓄が200万
ほどあったようで、使い道は同僚と飲み会としょうして使うくらいなものだったらしい。
そういった資金にも恵まれて海外にも行ったらしい。
上高地ホテル上高地ホテル