味噌臭い

「ラーメンおやじ」の味噌ラーメンが好きなんだけど、そこの味が理想の味でいつも旨い!

もしかしたら他にも美味しい味噌を出す店があるかも?とリサーチしてみると、「味の味噌一」の評価が高かったので行ってみる。

わりとその、都内で行列していても、人が多いせいもあるというのもあるが、場末で
流行ってる場所が本当に美味しいという法則がある。

平塚の川沿いの田舎の風景の中にある店で、道路自体は主要道へ抜けるための道であるために、交通量は多い。

近所からくるよりも、少し離れた場所からわざわざ食べるために来る客が多そうである。

暖簾をくぐり、入ると威勢の良い掛け声があった。そこまでは良いが、中は清潔という
感じではなく、全体的に雑然としたような雰囲気がある。

店員はロン毛とか髭とか染めていたりと、あんまり関係ないようだ。
しかも私語をガンガンに話しまくっている。

味に自信があってポリシーを貫いているなら分かるけど、そういう感じではなくただ単に
学生の馴れ合いサークル的なそういう雰囲気。

一度、佐野氏が展開するラーメン屋へ行ったら、ピーンと空気が張り詰めていて、
誰も話す人はいなかった。それも疲れるけど、たしかに素晴らしいスープではあった。

俺の場合、美味しいければそういうことも問題にしないんだけど、まず出てくるまで
時間が長い。麺も揉んで出すとか書いてあった。

あれほどの、雑誌に載るような店で、カウンターに水をつぐ容器がないのが納得
いかなかった。この暑い時期である。かけつけ3杯は飲みたいのが本音。

で、カウンターの仕切りの部分に乗っている茶色い液体が入った容器があり、それだけが
定点に置いてある。

喉が渇いた俺は、麦茶かウーロン茶かと思い、飲み干して氷だけのものに注ぐと、黒酢であった;

普通、酢とかなにが入ってるとか張り紙がしてあるんだけど、そういう説明もなかった;

「常連の常識」とかいう理屈がたまにあるけど、そういう問題じゃないこの場合、あれだけ
メディアに宣伝されてる店のすることじゃない!

まず食べる前に怒りがこみ上げてきてしまった。

ゴーグルとマスクをかける人、客「暑くないの?」店主「お客さんの食べるものに汗などが入らないようにしてるんです^^」

ここまで自虐的にすることもないけども、そこまでやってくれるのかと感動したことが
あった。

そして食べてみると、肉が古い。古い肉独特の臭いと味である。

以前に焼き鳥に入って、一見客の俺に、腐った鳥を出した店があったが、
「トーシロにはどうせわからねえ」っていう態度をしても、分かる人には分かる。

それを食った瞬間に「この店、ものすごい驕ってる;」って思った。

味噌の風味なんか大したこともない。最後まで食べきるには飽きる味で、豆板醤を
加えて誤魔化すしかなかった。。。:

以前、渋谷で美味しい味噌ラーメンを出す店があった。鬼瓦のような無愛想な店主が
作っていたが、味は文句なく最高である。

しばらく通ったけども、いつのまにか、若い奴だけになった。
どうも店主が引退し、暖簾分けしたみたいで。。。

ただ味が格段に落ち、麺がゴムみたいに硬く味がバラバラ;

昔から通っていたような人が勢いよく舌打ちしながら立って、憤慨して帰っていった。
丼を見ると、口をほとんどつけていないような残り方。

俺も数回通ったけども、全然駄目で、その癖、その若い連中も、以前の店主の無愛想な
真似だけは、得意で、星一徹みたいにカウンターごとひっくり返したいような
後味の悪さだけが残った。。。;

太陽は二つと無いというか、同じ店であるけど、作る人でずいぶんと違うものだと思った。

たぶん俺も、味だけだったら、次は行かないくらいだったんだけど、その過程にいたるまでに、他の部分に多分に驕りを感じられたのが一番大きいポイントだったのかもしれない。