甘酸っぱい夏

そこは海沿いの小さな町で、昔から俺が通っていた町。
親戚の集まりがあったので、数年振りに来訪することにした。

ぶっちゃけね、親戚と言っても、実際に同じ家で寝泊りすると面倒なことも多く、
気疲れするのも目に見えていたけども、いっちょ変化でもつけますか?って感じで少しの
勇気を出して少し我慢するだけだと思い行ってみた。

そして、すぐに行って良かったと思えるシチュエーションが訪れる^^
まぁ、普通の感覚だったら、年頃になるとなかなか部屋から出たがらないもんなんだけど、
現役の女子高生であるMちゃんが、玄関を開けると我先にと、荷物を取りに出てきた。

想定外の展開に俺も、やっと「大きくなったね?」みたいなオヤジの定番の挨拶しかできなかったことを少し後悔した。実は、この子、赤ちゃんの頃から知っていて、俺を本当の身内の兄のように慕って、なついてくれた^^

そういう思い出が一杯詰まっているんですごく嬉しかった。

よくあるパターンで、「キモぃんだよ!!」みたいにね、反抗的に成長しちゃってる
パターンがあるんだけど、そこの家の教育やら環境もよく、俺が一緒に遊んでいた思い出を
良い思い出として認識していて、理想的な成長を遂げていたんだよね^^

素直で恥ずかしがり屋でいて、人なつっこくて、清楚でいまだに子供料金で乗りますか?
って言われる見た目で、変な話、以前に会ったときとそんなに変わっていなくてビックリした!

本当の子供の頃と違って、すごく気が利くようになっていて、要所要所でいろいろやってくれるしで、「いやぁ、すばらしい子になりましたな^^」ってな感じで感動した。

飼ってる動物を見たときに、嘘じゃないって思った^^
動物たちが、つぶらな瞳で素直な純粋な目をしていて、優しい性格なんだよね!飼い主に似るとは言ったもんだw

とても大人しい子なんで、会話が途切れることも多く、俺もそういうときには、自信を無くして、心の中で自分に向かって「どうしたらいいんだ!?おい!なんとか会話をひねりだせ!!」と焦って、なんとか、ネタを切り出すと、笑顔でなんにも気にしてないよという感じで対応してくれた時、想像以上の次元で癒されたw

俺が見てきた、標準的な世界とは違う楽園があったんだとその時、思った^^
俺も誠心誠意で気持ちに答えようと、手伝えることがあったら声をかけるようにした。

人目の多い中、やっと二人だけで出かけるチャンスが訪れた^^
俺一人で、出かけることを、Mちゃんに告げて出て行くと、少し経ってからニコニコしながらトコトコと追いかけてついてきたw

「俺のこと覚えてる?(当たり前だろ!)」M「うん^^」
まだまだ遠慮しながらの会話ではあったけど、二人きりになるといろいろと話がしやすい!
隣いる姿を見て、まるでディートしてるみたいな錯角を覚え、ちょっとこういう展開に
なるなんて夢を見ているような不思議な感じだった。

いや、俺の願望の展開になっていた。。。ちょっと暗くなりはじめた段階で、ヘタをすると、
Mちゃんがどこまでも行ってしまいそうな展開だったけど、ここでスキャンダルになってしまったら大変なことになると思って、自分の手綱を締めなおして、ころあいをみて帰宅した。

その後は、ずっと傍にいるようになり、音楽の話とか向こうからしてくるように変化した。
少し血がつながってしまっているだけに、覚悟が必要だけど、こんなに心を許して話せる
存在が今までいなかったので、正直、「本気の好き」という感情が生まれてしまったかも?

ずっといつまでも一緒にいられたら、いっそ本当の家族であったらこういう気持ちにはなってないと思った。。。微妙な距離感と、最初からの相性の良さが距離を縮めてしまった。
Mちゃんの初恋が俺だったみたいだから、小さい頃には「結婚してね!」とも言われた。
普通は大人になると忘れるもんなんだろうけど、俺自身、すごく気が合うって昔から
感じてたから、変な話が両思いみたいな感じになっちゃってるのかもしんないな?

実際に、嫌いだって思ったことがなく、できるもんなら近かったら、しょっちゅう会いたいって思ってるくらいだったからね。。。

逆風はすごいだろうけど、もし赤い糸というものが存在するなら、残りあと運命のおもむくままに身をささげようと思った。
むしろそうなることを今は望んでいるのかもしれない。。。

なぜ、いままでにロクに恋愛も結婚もせずに、ここまで来たのかが、この時がくるまでだと
納得することができたら、「あぁ幸せだったな^^」と思えるだんろうなw